
近年、EVの普及に伴い、EV特有の火災への対応が新たな課題となっています。EVに搭載されるリチウムイオンバッテリー(LIB)は発火時に可燃性ガスと酸素を発生させます。再燃リスクが高く、消火には継続的な冷却が不可欠で、大量の水と長時間の対応が求められます。
さらに、LIBが車両下部に設置されているため、通常の放水方法では水が十分に熱源へ届かず、効果的な冷却が困難という課題もあります。
「アクアサイクロン」は車両下部に設置して放水し、回転するノズルでLIBを効率的に冷却します。
全長は2,250㎜あるため、車両から離れた位置から安全に設置ができます。また、設置後は手持ち操作が不要なため、消防隊員が安全に対応しながら再燃リスクを抑えることができます。
最大全長は2,250㎜で、車両から離れたところから安全に設置が可能です。
下面放水ノズルは低流量で、放水の反動で回転するため、効率的な放水が可能です。
側面放水ノズルが下から吹き出る火炎から隊員を防御します。
設置時イメージ
回転式の下面放水ノズルは、約2,000㎜×2,000㎜の広範囲に放水し、一般的な乗用車のLIBの大きさ
(約1,500㎜×1,200㎜)を十分にカバーします。
全高はわずか90㎜で様々な車両にご使用いただけます。
キャスターを使用することで軽い力で設置することができます。
また、設置後の手持ち操作は不要です。
分割・収縮することができます。
専用の袋に収納し、車両にも積載できます。
| 寸法 |
使用時
:
2,250㎜
収納時(ノズル部)
:
980㎜
(延長部)
:
970㎜
下面放水ノズル高さ
:
90㎜
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|---|---|
| 放水範囲 | 約2,000㎜×2,000㎜ (地面からの高さ160㎜※の位置で測定) |
| 流量 | 50L/min-0.5MPa |
| ホース接続部口径 | 40A差込式 |
※一般的なEVにおける地面からLIBまでの高さ
EVの消火では、効率的にLIBを冷却すること、また、安全性を確保、向上させること、更に現状戦術との親和性が大切な要素です。
モリタは、「アクアサイクロン」と他製品を組み合わせて、より安全で効率的に消火活動を行える、EV消火ソリューションをご提案いたします。
まずは、水やCAFS泡の放射により火勢を抑制します。
火勢が落ち着いたら、アクアサイクロンを車両下部に設置して放水し、LIBを冷却します。
火が見えなくなったら、車両にブランケット(FIRE ISOLATOR)をかけ、延焼を抑制します。
最後に、止水板(Flood Guard)を応用して簡易プールを作り、LIBを水没させます。